初級でも比較的難易度が高いコンプライアンス検定、担当者レベルならば上級は押さえておきたいところです。
初級だけでも十分な効果のあるコンプライアンス検定
ビジネスコンプライアンス検定は、初級と上級に分類されています。
それぞれ、どのような内容の検定となっているのでしょうか。
まずは、初級です。
初級では、コンプライアンス経営のなかで、ビジネスパーソンとして毎日の業務を行う際に必要な法律の知識や判断基準などが問われることとなります。
コンプライアンスは元々、法令遵守(順守)という意味を持っているので、法律の知識が問われるのは当然と言えるでしょう。
また、企業理念や社内規範、社会通念の意味を理解した健全な行動を行うための知識も、初級では求められます。
こうして考えますと、初級の内容だけでもコンプライアンスの全体像を押さえることが十分に可能だということです。
コンプライアンスについて全く知識のない社員が初級試験の問題を解いてみると、悲しいぐらいに点数が悪いことがあります。ただし、学校教育でコンプライアンスに関する勉強をすることはありませんので、解くことができなくても不思議ではありません。
コンプライアンス検定なんて簡単だろう!と思うと痛い目に遭うのですが、公式テキストでしっかりと勉強を続けていけばそれほど時間を掛けずに合格・認定レベルに達することができるようになっています。
初級といっても舐められないレベルだということはあらかじめ知っておいてください。初級の認定率(合格率)は実施回によっても異なりますが、概ね50%程度となっています。
上級は深い知識を求められる担当者向け
上級に関しては、コンプライアンス経営の推進者及び担当者向けとなっています。
そのため、具体的な実例を用いて、その対応や解決手段といった判断力が求められます。また、コンプライアンスの深い理解を促すような法律の知識も、より高度なレベルで求められることになります。
上級の方がより実践的な検定となっていますので、いきなり上級に挑戦せず、取得を目指す方はまずは初級から取り組んでみましょう。
コンプライアンス担当者にとって、上級の取得は、社内での地位を安定的にし、社員に対する発言力をも高めることに大いに役立つことになりますので、受検は必須だといえます。
試験の実施は1年に2回程度しか実施されていませんので、タイミングを逃さないように注意が必要です。